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肝機能の異常と本当はこわい脂肪肝

2022年12月04日

皆さま、こんにちは
クリニックも開院して1ケ月が過ぎ、多くの患者さまに来院いただきましてスタッフ一同大変やりがいを感じております。
ご来院の相談の中で、本日は私の専門分野である肝臓検査での機能異常についての話題です。
肝機能に異常をおこす原因は、B型肝炎、C型肝炎などの肝炎ウイルス、免疫異常の肝障害、薬の副作用、お酒の飲みすぎなど多岐にわたりますが、栄養状態の偏りによる脂肪肝の割合が近年増えております。肝臓に脂肪が過剰にたまった”脂肪肝”は、多くの場合で肥満が背景にあるため、健診などの結果を全体的に見わたすと診断が比較的容易ですが、一部では肥満のない脂肪肝(non-obese /lean NAFLD)が存在します。肥満の基準は満たさない脂肪肝としては、体重の中での内臓脂肪の割合が多い”かくれ肥満”、脂肪組織に脂肪を十分貯めることができない脂肪萎縮症などがあり、肥満を伴う脂肪肝よりも肝臓の線維化がすすでいたり、肝がんの発生などを含む全体の死亡率が高いなどの報告があります。肥満・非肥満にかかわらず進行する可能性のある脂肪肝は、早くみつけて適正な管理指導を行うことが大変重要です。当院では肝臓の病態をできるだけ正確にお伝えできるよう、肝臓の脂肪量やダメージの蓄積の程度(線維化)を正確に推定できる機能をもった超音波検査での評価を行っております。検診で指摘された肝機能異常は放置せず、いつでもお気軽にご相談ください。

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